「盲ろう者」と「盲ろう者通訳・介助員」
視覚と聴覚の両方に障がいのあることを盲ろうといいます。
障害の程度により、全盲ろう(全く見えず、聞こえない)、全盲難聴(全く見えず、聞こえにくい)、弱視ろう(見えにくく、聞こえない)、弱視難聴(見えにくく、聞こえにくい)の方がおり、コミュニケーション方法は様々です。
視覚、聴覚障がいに対する単独の援助に加え、手書き文字や触手話のような独自のコミュニケーションの援助が必要になります。
社会生活の多くの場面で、盲ろう者とのコミュニケーションに習熟した専門の「通訳・介助員」の助けが必要となります。盲ろう者の目と耳の代わりとなって、視覚情報の提供、コミュニケーション支援(人と話す時の通訳等)、外出時の移動介助(外での歩行や交通機関を用いての移動時の誘導)をする人のことです。
コミュニケーション方法
- 【点字】
- 点字器や各種点字タイプライターを使って書いた点字を、盲ろう者が読み取ります。
-
- ブリスタ
ドイツ製の速記用点字タイプライターで、打ち出された点字を読み取ります。
- 指点字
点字タイプライターのキーの代わりに通訳者が盲ろう者の指に手を重ねて点字を打って伝える方法です。特別な道具は必要なく、正確に迅速に伝えられる方法であることから、今後利用者が増えていくものと思われます。
- 【手話】
- 基本的には聴覚障害者のあいだで普通に使われている手話ですが、個々の盲ろう者の見え方に合わせた工夫が必要です。
-
- 触手話
盲ろう者が全盲の場合には相手の手話が見えません。ですから盲ろう者は通訳者の手に触れて、表わしている手話の形を手で読み取ります。(触読手話ともいう)
- 弱視手話
盲ろう者が弱視の場合(視力が残っている場合)は、少し離れて手話を読み取ります。通訳者は、その盲ろう者の見える範囲内で手話を表わす必要があります。(接近手話ともいう)
- 【筆記】
- 盲ろう者に視力が残っている場合、紙とサインペンなどを利用して、その盲ろう者が見やすい大きさ、太さ、文字の間隔、コントラストで書いて伝えます。手書きでの文字の代わりにパソコンを用いた筆記通訳があります。手書きよりも早く書けるのが利点です。
- 【手書き文字】
- 盲ろう者の手のひらに文字を書いて伝える方法で、「手のひら書き」とも言います。一般的には通訳者の指で、盲ろう者の手のひらにひらがなやカタカナを書きます。この手書き文字はかなり多くの盲ろう者に通じ、通訳・介助の初心者でも通訳しやすいという長所があります。
- 【音声】
- 盲ろう者に聴力が残っている場合、その盲ろう者が聞こえやすいように耳元や補聴器のマイク(集音器)などに向かって話す方法です。盲ろう者の聞こえの状態によって、声の高低、強弱、速さ等に十分な配慮が必要です。
盲ろう者通訳・介助を利用するには
札幌市盲ろう者通訳・介助員派遣制度を利用できるのは、
- 札幌市内にお住まいで、満18歳以上の重度盲ろう者。
(視覚障害と聴覚障害を合わせた総合等級2級以上の者)
- 介助員の付き添いがなければ単独では意思疎通及び外出並びに文字読解が困難な方。
初めて利用する場合は、あらかじめ利用登録のお手続きが必要です。
登録には1週間程度の時間がかかります。
⇒「札幌市盲ろう者通訳・介助員派遣要綱」
⇒「盲ろう者通訳・介助員利用登録申請書」
派遣できる内容
- 通院
- 買い物
- 各種手続き
- 冠婚葬祭
- 講演会
- 説明会
- 就職相談
- 代筆・代読
・・・など。
利用料金
無料でご利用いただけます。※外出等に係る経費はご負担をお願いしています。
依頼するには
日時や内容・場所などを記入した「派遣申請書」を派遣日の1週間前※までに
身障協会へ提出いただきます。※原則1週間前が締切です。出来るだけ早めにご依頼ください。
派遣対象外の内容だったり、盲ろう者通訳・介助員を確保できないときは、派遣をお断りすることがあります。
注:現在は、新型コロナウイルス感染症対策をしたうえでの派遣となります。安全性を確保できない場合は、派遣をお断りする場合があります。ご了承ください。
盲ろう者通訳・介助員になる為の要件
- 盲ろう者福祉に熱意と理解を有し、心身ともに健全な満18歳以上の方
- 盲ろう者通訳・介助員養成研修の修了者又は修了者と同程度以上の技術、知識及び経験を有する方
- 介助員として活動することを希望する方は、札幌市に登録申請するものとする。
盲ろう者通訳・介助員養成講座
盲ろう者通訳・介助員養成講座を受講希望の方は「一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会」へお問い合わせください。
⇒「令和4年度 盲ろう者通訳・介助員養成講座要綱」
⇒「令和4年度 盲ろう者通訳・介助員養成講座 カリキュラム」
⇒ 令和4年度 受講申込書(札幌市在住)
⇒ 令和4年度 受講申込書(札幌市以外道内在住)
【申し込み先・問い合わせ等】
一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会
札幌市中央区北2条西7丁目 道民活動センタービル4階
TEL 011-251-1551 FAX 011-251-0858
各提出報告書類
⇒業務報告書
⇒活動内容報告書
各お問合せ
公益社団法人 札幌市身体障害者福祉協会
〒063-0802 札幌市西区二十四軒2条6丁目1-1
札幌市身体障害者福祉センター内
TEL:011-641-8853 FAX:011-641-8966
メール:sasshinkyo-10(★)galaxy.ocn.ne.jp
( (★)を@に変換してください。迷惑メール対策のため行っております。ご了承願います。)
お気軽にお問合せください